フセインの詩

観客にナゾナゾが紹介されます。使われている言葉はカラユ民族の奥深さを示しています。ナゾナゾを理解するためには深く考えることが求められ、“ハユス”と呼ばれる知識層が対象であるといっても過言ではないでしょう。一般の方は意図するものの理解が難しいと感じるかもしれません。

ラガダ

ラガダは結婚式の前に披露される結婚の踊りです。村の女の子たちが踊りに参加するためには、村長からの許可を得なければなりません。そのためか女の子たちは控え目になっているようです。しかし、そのうち若い男性と踊るようになります。

ベーラ(既婚の女性)

女性たちは家事をしていると、近所のおばさんと出会い、挨拶を交わします。ある女性は結婚式に行く途中で、もう一人は子牛のための草を刈りに行くところです。後者は草を求めて山の中に入っていきますが、ほとんど草が見つかりません。草が少なくなっていること、不足していること、愛人が行ってしまったこと、そして愛する人がいなくなったことについて歌いはじめます。

ディーダ・ハァラーラ(恋人)

普段は遠く離れている恋人が会い、愛を語り合っています。気持ちを相手に伝えるために詩を詠(うた)います。

インターラ・カラユ(カラユの女の子)

彼女の美しさにうっとり;彼女の愛の虜となる
しなやかな身体を褒める
目、鼻、すらっとしたところ、見落とさずに

サーロの運命(結婚のしきたりについての寸劇)

ある男性が二人目の奥さんをもらうことを考えています。家事をする人手が欲しいというのが本音のようです。サーロという若い女の子についての情報を収集するよう、友人らに頼みます。友人らは戦略を練りながら“サデカ”という伝統的な遊びをしています。そして、サーロの父親に男性の希望を伝えます。サーロの父親はサーロをお嫁に出すことを承諾します。サーロの友人らはサーロに、サーロが年上の男性の奥さんになるという秘密の計画を明かします。サーロは過去にプロポーズしてくれた若い男性のことを思い出します。羊とヤギを追いながら、その若い男性の友人を見かけたので、男性への伝言をお願いしました。伝言を聞いた若い男性がやってきて、二人は駆け落ちします。

ティクスィトゥ ガラー(ラクダ追い)

ラクダを追いながら若い男性が長い距離を旅しています。夜はラクダの乳を飲みながら、夜空の下で寝泊まりします。会話の中で卑猥な言葉を使うことで社会規範に逆らうのを楽しんでいます。

ナンボナ(カラユの誇り)

カラユの自然の美しさが讃えられ、自然の不思議に敬服します。川の名、オロミアの湖、カラユ社会を取り囲む野生動物が揚げられ、そして美しさが讃えられます。

ルボグループ

ルボの人々は支配層であるガダグループの息子たちのことです。ガダグループが権力を握るようになったとき、その息子らは8サイクル、計40年のイニシエーション期間に従事することになりました。2年おきの雨季に、ルボは家族を離れ、雨季が終わるまでグループで行動します。

出発の前にボックを訪ね指導そして祝福してもらう。ボックの奥さんを褒める歌を歌いながら、バターで聖別してもらうようにお願いします。奥さんはルボグループのメンバー一人ひとりのところに行き、小さなカラバッシュからバターをすくって、メンバーの頭部に塗ってあげます。そこでボックはルボグループのメンバーのご馳走のために、牛を屠殺するよう指示したことを発表します。メンバーが感謝の歌を歌い始めたところで、ボックは最後の祝福をし、ご馳走に向かいます。

ゲラルサー・ホボラ(歌の一種)

歌い手はアワッシュ川やブルガ湖というカラユ遊牧民にとって貴重な水源となっている川と湖を讃える歌を歌います。その美しさ、緑、花咲く木や植物はカラユ民族をカラユを外敵から守るだけではなく、養っているのです。

マルファーノ(歌の一種)

この歌は大義のために、お互いを刺激しあうため、特定の行事で詠われます。

ロビル(結婚の歌)

花嫁の友人はロビルと呼ばれます。友人らは花嫁をなだめるためにいろいろ歌ってあげています。なぜならカラユの女の子は結婚に対して気がすすまないからです。女の子の知らないところで両親が結婚を決めるのです。このように結婚が決められる女の子は“グルグルー”と呼ばれますが、その文字通りの意味は“女の子を売る”ということです。




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