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「新指導要領」による中学校社会科地理の授業
練馬区立光が丘第四中学校

「もっと知りたいアフリカ!」

中学校の現場では、来年度より新学習指導要領となり、(注1)これまでほとんど教えられていなかったアフリカの単元が10数年ぶりに復活する。新指導要領では、以前のように、基本的な地誌を教えるのではなく、現在、課題となっているテーマを設定して、世界のそれぞれの地域を教えることになっている。

例えば、アジアの場合は「人口問題」をテーマに、南米の場合は「砂漠化・環境問題」をテーマにというように。アフリカの場合は現在の所、「モノカルチャー経済」「貧困・飢餓」がテーマとして設定されている。

このテーマで、出生率や貧困のデーターを示して授業を進めると、アフリカの悲惨さのみ生徒の印象に残ってしまう。アフリカの豊かな文化・伝統など「明るいアフリカ」を感じることができ、生徒にアフリカを多面的に理解させることができる授業を一緒に考えて欲しい、という同校の西田先生の依頼を受けアフリカ理解プロジェクト講師が、ゲストティーチャーとして授業を行った。

注:1970年代から80年代にかけての教科書では、アフリカ地域に関する記述はギニア湾岸(とくにナイジェリア)の記述が中心となり、その他のアフリカ地域は掲載されなくなっている。また、90年代以降指導要領で世界地誌において扱う国は2-3カ国とされてからは、教師の方々の意識と時間に余裕がなければ、アフリカ地域は扱えなくなっていた。(ARPサポーター山崎さん調査より)

【授業のねらい】

最初の試みなので、こうしてほしいという確固たる授業形態は分かっていないが、「飢餓・貧困」の部分と「アフリカの豊かな・興味深い」部分を現地の様子を含めて生徒にお話しし願いたい。現在、「アフリカの国々の場所」「アフリカの地形」「アフリカの歴史」「モノカルチャー経済」の順に授業を進めている。その後に、アフリカの現況を生徒に説明していただければと考えている。ゲストティーチャーの授業後、生徒にアフリカの多面的な部分をまとめ発表させて、アフリカ理解に迫らせたいという先行授業。

■対象者:第2学年(社会科クラス)  
■参加人数:(年齢層、男女の割合)約65名 (男女ほぼ同数)   
■講師人数:(主催者の希望数)1名
■授業:もっと知りたいアフリカ!
  ・私×アフリカ 私がアフリカに関わるようになったきっかけ
  ・アフリカクイズ 豊かで多様な資源や文化、メディアで流れない豊かさ可能性など
  ・アフリカの民族衣装に触れてみよう
  ・なぜアフリカ(世界的な課題)? 私たちにできることは? 考えてみよう

【感想】

先生から

約2時間に渡る授業は、中学生の生徒にとっても未知の世界でしたが、やはり実際にアフリカで生活している生の声にほとんどの生徒が、食いついておりました。校長、特に副校長も教育現場を越えた、白鳥さんと短時間でもお話しできたこと、大変感動しておりました。私も、2月2日の研究授業に向け、今日の授業を受けてアフリカについてまとめたいと考えております。

生徒から

・テレビとかでやっているのは貧しいひとたちばっかりだけど、日本と同じくらい発展しているところもあるということを知りました!!
・学校に行けない子どもは女の子が多く、学校へ行くと事故がふせげたり、その村を盛んにできることが分かった。でもアフリカ全体ががんばってMDGS達成率を上げようとしている。

アフリカ理解プロジェクトから

今後もこのテーマ(新指導要領におけるアフリカ地域の扱い)での社会科の教師の方々とのコミュニケーションを深めるとともに、勉強会や研修の機会を持ちたい。

【今後に向けての改善点】

「アフリカクイズ」アフリカの可能性部分

導入としてはOK。教科書と連動した(豊かで多様な文化や衣食住、資源、言語、音楽、物語)といったアフリカの可能性を感じさせるもので、中学生向きのものを開発するとさらによいだろう。男女とも民族衣装の着方にかなり関心を示したが、前に出てモデルをやってもらうことは恥ずかしさが先に立つ思春期の中学生には難しい。授業は班活動が中心になって行われることが多いので(西田先生談)、班ごとにやらせるなどやり方を工夫する必要があるだろう。パワポで問題を映すやり方も良いが、問題とワークシートなどを用意して班ごとに話し合い、カンガの着方実施をさせるなども一方法と思う。

「なぜアフリカ?」アフリカの課題部分

MDGSとアフリカ理解の活動を連動させ、アフリカの課題について知るという部分だが、ここが強調されすぎると、可能性の部分が記憶に残らなくなるのでバランスが大事。

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