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  アフリカの農民と雑穀

アフリカの多くの国や地域では、人々は農村で暮らしています。ナイジェリアのラゴスのように、人口が2千万人を超える大都市もありますが、人々の8割くらいが農村で暮らし、農業を何らかの形で生活の糧としています。ですから、農業生産や農村の暮らしの改善は、多くの低所得層に大きく影響するのでとても重要なことです。

アフリカの農業は、生産条件をうまく制御できない環境下で行なわれていることに特徴があります。特に小農は、灌漑のためのポンプや肥料を購入するためのお金が不足していますから、天水に頼り、肥料を使わないか、あるいは使っても不十分な量しか施すことができません。年ごとの天候に大きく左右されるこのような農業では、肥料や灌漑が必要な改良品種は、リスクが高く向いているとはいえません。むしろ、高い収量は期待できなくても、雨の少ない年でも最低限の収量が確保できる作物が重要です。また、いくつかの種類の作物を組み合わせて栽培して、どれかから最低限の収穫を得られることが重要なのです。

こうした需要に向いているのが雑穀と呼ばれる作物です。コメ、麦、トウモロコシなどの主要穀物以外のことで、雑穀と呼ばれてはいてもとても重要な作物です。日本でも、アワ、キビ、シコクビエ、ハトムギ、ヒエ、モロコシなどの雑穀が昔から食べられてきました。このうちモロコシ(ソルガム)、シコクビエ(フィンガーミレット)、トウジンビエ(パールミレット)はアフリカが原産です。収量は低いですが乾燥に強く、やせた土地にも適し、雨の少ない年でもある程度の収穫が得られます。

これらの伝統的な作物は、農業開発の中ではこれまであまり重要視されてきませんでした。改良しても、コメやトウモロコシのような高収量が期待できないことに加え、伝統的な作物は遅れているというような偏見があったからです。近年は、作物の生産高だけでなく、干ばつなど厳しい気候にも対応できる伝統的な雑穀が見直され、これらの品種改良にも力が入れらるようになりました。

一般的に雑穀はミネラルが豊富で、日本でも人気が高まっています。団子にする、焼く、揚げる、発酵させる、スープにするなどの食べ方があります。また、雑穀から造るお酒も人々の生活やお祭りの重要な一部になっており、特に女性の現金収入源として貴重な存在となっています。(白鳥清志)


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