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自らの目でケニアの現状を見てほしい
佐久間美津子(さくまみつこ)さん 2008・4・25

[自己紹介]
1976年東京生まれ。日本の旅行会社に勤め、添乗員として中南米・アフリカ等数十カ国を訪問。そのなかでアフリカの持つパワーに圧倒され、アフリカと日本の架け橋になるようなことをしたいと決意し、ケニアへ移住。現在は在ナイロビの旅行会社勤務。
佐久間さん。友人の結婚式で。

ナイロビ「冷たい水のあるところ」

仕事で西アフリカへ行き、大いにカルチャーショックを受けたが、またアフリカに魅せられてしまった。ケニア、ナイロビの現地旅行会社へ勤務して約1年。何もかもが、”ポレポレ”(スワヒリ語で「ゆっくり」)ペースのケニア。日本とは全く違う生活・文化・人々は、日本人として見習うべきところが多々あると感じる日々だ。

赤道直下に位置するケニア。首都ナイロビは、標高約1,700mという高原地帯にあるため、赤道直下とは思えないほど、1年を通して軽井沢のようなさわやかな気候だ。そもそも、”ナイロビ”とは、マサイの言葉で「冷たい水のあるところ」の意なのである。

ナイロビ市

東アフリカ経済の優等生に大打撃

人口のほとんどが1日1米ドル以下で暮らす貧困層と、ごく一部の富裕層とで経済格差はあるものの、東アフリカでは”優等生”の座に甘んじていたケニアだが、2007年末、5年毎に行われる大統領選挙後にケニア各地で勃発した暴動により、旅行業をはじめとする各種産業や一般市民の生活は、大打撃を受けることになった。

ケニアの旅行ピークは7・8月のマサイマラ国立保護区でのヌーがセレンゲティへ大移動するシーズンと、年末年始の大きくふたつ。お正月を終えると3月には雨季となるため、6月まではオフシーズンとなる。それにしても今年は先の暴動のせいで、世界各国からの観光客が激減してしまった。本来なら今の時期、すでに夏休み・年末年始の予約が殺到しているはずなのに、今年はちらほらという程度。

日本は特に外務省から旅行者に対する危険レベルの勧告が、依然として高かったため、特に日本人旅行者は少ない。在ケニアの旅行会社各社は、大小含め、ほとんどが休業同然に追い込まれている。多くの社員が数ヶ月間、無給休暇をせざるを得なかったり、ホテルなどは宿泊客10%以下、へたをすれば宿泊客数より従業員数が上回り、営業しても全く採算が合わない状況である。



国の指導者には、真摯な国づくりに期待

2008年2月末、元国連事務総長アナン氏の仲介により、もめにもめていた大統領キバキ氏と対立候補であったライラ氏とが、連立政権を樹立するという合意に達し、何とか事態は収拾がついたかのように見えた。だが、今回の暴動は単なる政治的背景に留まらず、42あるという部族間の積年の想いが根底にあったように思う。連立政権樹立合意後、キバキ新大統領、ライラ首相のもと、組閣が始まったが、今月に入って、ようやく新内閣が発表となった。今回の騒動でガタ落ちした”東アフリカの優等生”としての地位を取り戻すべく、そして多くの罪なき被害者たちに報いるために、真摯な国づくりを大いに期待するところである。
Daily Nation紙2008年4月24日

偏った情報だけに頼らず、自らの目でケニアの現状を見てほしい

世界中のマスメディアで、焼き討ちなどの過激な報道をされたおかげで、一挙に危険なイメージが植え付けられてしまったようだが、一方で一般市民の暮らしは変わりなく営まれている。対立する部族が夜の闇に紛れて、家を襲おうと虎視眈々と狙う中、毎夜子供たちと家を守るために寝ずの番をしていても、突然の解雇にあっても、それでも生きていかねばならない。ケニア人は逞しい。予想不可の災難を、いちいち嘆いてばかりでは、生き残ることはできないのである。

マスメディアは話題性がある、過激な映像しか写さず、今回の暴動後どうなったか、現地の人々がどう立ち直ろうと努力する姿までをレポートすることはないので、いまだケニアには何やら危険なイメージがまとわりついているとしたら、不本意このうえない。今年は日本でのアフリカ年。ぜひこの機会にケニアへも興味を持ってもらい、マスメディアが発信する偏った情報だけに頼らず、自らの目でケニアの現状を見てほしいとせつに願っている。

マサイの小学生

ケニアの友人の結婚式でブライドメイド

さて、今月はナイロビ郊外に住む、友人の結婚式にブライドメイトとして参列した。ナイロビから車で約30分、ケニアで最も多くの人口を占めるキクユ族の夫婦である。午前中は教会での誓いの儀式、午後は親戚友人ご近所を300人ほど招いての披露パーティーが執り行われた。ケニアでは離婚率が高まっている昨今だが、末永く幸せな家庭を築いてほしい。
友人の結婚式でブライドメイド

DoDoWorld Kenya Limited

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