読者の方々からの感想です。
「アフリカンドレスを読んで」 (授業の副読本として読んだ大学生から)
私は今回、資料の中でも「African Dress」を特によく拝見しました。授業の中でボディペインティングやカンガの話を聞き、アフリカのファッションに興味を持ったからです。自分の中でアフリカ人は身だしなみについては割と無頓着なのではないかと思っていましたが、アフリカの女性たちは女性に生まれた以上、女らしく美しい恰好をするというのが普遍的であることに驚きました。冒頭の「長い髪を切ってショートヘアーにするのは男性になってしまう事であり、ボディコンシャスな服を着ないのは、自分の体を美しいとおもっていないということになる。」という言葉が非常に印象的でした。美しく装おうこと、女性らしい知恵を働かせること、これらがアフリカ人にとって理想的な女性像であるというのも納得できます。また、直接衣服には関係ありませんが、このような考えの根底に男性中心の社会の中で直接的に対立するのではなく、知恵を使って男女が共存していけるような工夫にもアフリカ女性の気高さがうかがえます。
衣服では、やはりカンガが最もアフリカ特有の衣裳であると思いました。その中でも個人的に素晴らしいと思ったのが、カンガセイイングです。身に付けるものに直接的なメッセージを施して自分の気持ちや考えを主張するというのは私が知る限り他にはなく斬新でした。特に男性は女性に愛の言葉が書かれたカンガをプレゼントすることで気持ちを伝える、また感謝の気持ちが書いてあるカンガを母親にプレゼントするというのがとても素敵です。そしてカンガが、かつて日本とアフリカの懸け橋になっていたというのは意外でした。
染色の方法もユニークです。なかでも「しぼり染め」のデザインが個人的にはきれいだと感じました。日本でも藍染は有名ですが、アフリカの藍染はまた日本のものとは違うように思います。マリやコートジボワールなど同じ染色方法でも地域によって異なるのもおもしろいです。ナイジェリアの藍染が有名とのことなので、いずれどこかで見ることができればと思っています。染色の方法で特にアフリカ特有だと感じたのが、原料のすべてが自然からとれるものであるということです。どの国でも基本は自然からなのかもしれませんが、100%とはいかないのではないでしょうか。アフリカの広大な土地だからこそできる伝統なのかもしれません。
アクセサリーも初めて見たようなものばかりで驚きました。特にネックレスとイヤリングは私が今まで見てきたものと比べサイズが大きくイヤリングなんて耳より大きいのではないかというデザインでしたがとても魅力的でした。日本でもアフリカでもヨーロッパでもどこでも「素敵なアクセサリーですね。どこでみつけたのですか?」と聞かれることが多いそうでアフリカ人にとっても誇れるものなのではないでしょうか。私も一度生で身に付けている人に会ってみたいです。
ヘアースタイルもオシャレだと感じました。日本人の髪質はまっすぐでさらさらしているのでアフリカ人のように編み込むのは難しそうですが、個人的にコーンローがとても魅力的に見えたので機会が有ればぜひやってみたいと思います。
私はこの資料を読んで大きく自分の中のアフリカ観が変わりました。予想をはるかに上回るくらいアフリカ人、特に女性は洒落ていてともすると日本人よりもよっぽど美意識や身だしなみに気を使っているのではないかと感じました。アフリカの地域や民族によってまた身にまとうものや着こなし方は違うでしょう。これからもアフリカのファッションに積極的に触れ、自分の中にも取り込み活かすことができればと思います。
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