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書評:「原木のある森 コーヒーのはじまりの物語」
朝日小学生新聞(2009年10月31日)
開発教育協会(2009年10月)
Do Do World(2009年9月)
New Internationalist(2009年12月9

このほかにも、以下に書評が掲載されました。
・「週刊金曜日」2009・9・18 767号
・09年秋冬Vol.10「生活の木カタログ」特集エチオピアの森を守るコーヒー
・「アフリカNow」、アフリカ日本協議会、2009年12月

「朝日小学生新聞」(2009年10月31日)

「Dear News」No. 141、開発教育協会(2009年10月

「Do Do World」・道祖神、2009・9 124号
左からも右からも開いて読める。まるごと一冊、コーヒーをテーマにしたビジュアル本。

右から開くと(縦書き)、絵本の体裁で「エチオピアのコーヒー伝説」が始まる。ヤギを放牧していた少年が偶然赤い実を発見し、人々に伝える、いわばコーヒーの誕生譚。エチオピアに古くから伝わる物語が、地元の新進アーティストの楽しい絵とともに語られる。

左から開くと(横書き)、コーヒーの生い立ちや原木のある森の様子などが、写真と文章で解説される。エチオピアの鬱蒼とした森とその自然の豊かさにはびっくり。

さらにはエチオピアで使われる保存や焙煎の道具やコーヒーセレモニーの作法から、花、葉、外皮などさまざまに使いつくす知恵まで、感心することしきり。

コーヒーを原産地のアフリカ、エチオピアの歴史や文化、自然から捉えなおすことで、いろいろなことが見えてくる。

「NI Japan Alternative News Magazine」New Internationalist、2009年12月

みなさんは、いつ、どんな時、どのようにコーヒーを飲みますか? コーヒーは、世界中の人々に愛され、今や私たちの日常になくてはならないものになっています。しかし、日々何気なく飲んでいるものでありながら、私たちはコーヒーについてあまり多くのことを知らないように思います。コーヒーは現在、世界のさまざまな地域で栽培され、有名な産地も多く存在します。しかし、実はコーヒーのルーツは、アフリカのエチオピアにあるのです。この本はそんなコーヒーのふるさと、エチオピアへの旅に私たちを連れて行ってくれます。

エチオピアでコーヒーが発見されたのは、千年以上も昔のことです。コーヒーの発見には諸説あり、いくつかの伝説まで残っているそうです。そしてこの本は、そんな伝説のひとつから始まります。エチオピアの人々が初めてコーヒーを森の中で見つけてから、今日まで体を元気にする「まほうの実」(p.24)として大切にしてきたそうです。長い歴史を持つエチオピアのコーヒー文化はと
ても奥が深く、コーヒーはエチオピアの人々にとって楽しみであり、薬でもあり、そして神聖なもののようです。そして、そのことがエチオピアの豊かなコーヒー文化を育んできたのでしょう。

本の帯には、エチオピアのコーヒー文化は「茶道と並ぶコーヒー道」(在エチオピア日本国大使,駒野欽一氏)と紹介されています。また、この本では、伝統的なコーヒーのセレモニーやそれに使われるかわいらしい道具類、伝統的な茶菓子やさまざまな飲み方、そして栽培方法まで、ひとつの文化としてコーヒーのいろいろな側面を見ることができます。そしてそれらは、写真やカラフル なイラストをふんだんに使って書かれていて、見ているだけでもまるで本当にエチオピアを訪れているような、とても楽しい気分にさせてくれます!

エチオピアのコーヒーの木は、もともと森の中に生えていたものです。多くの植物が息づく豊かな森がコーヒーの本当のふるさとなのです。しかし野生のコーヒーが育つ豊かなエチオピアの森も、森林伐採や人口増加によりかなり減少してしまったそうです。今でも、昔ながらの森に育つ野生の木を使った栽培は行われているそうですが、そのようにして栽培されるコーヒーはほんのわずかしかありません。その森を守るために、本の中ではフェアトレードや森林管理組合のコーヒーについても触れられています。消費者が製品のバックグラウンドを知り、正しい選択をすることができるかどうかということが、世界のこれからを決める重要な鍵であるのは言うまでもありません。しかし、この本を読むと、難しい理屈ではなく、ただ純粋に、故郷の森で育った真っ赤な実からできるコーヒーを飲んでみたいと心の底から感じます。世界を変える動機は、そんな単純で純粋な欲求からであるべきなのかもしれません。

エチオピアのコーヒーは日本にも多く輸出されています。私たちが普段何気なく飲んでいる一杯のコーヒーにもエチオピアの豆が使われているかもしれません。エチオピアは私たちにとって、実は身近につながっている国。豊かな森と人々を温かくもてなすコーヒー文化のあるところ。そんなコーヒーのふるさと、エチオピアに思いをはせてみませんか? きっといつものコーヒーの時間が一味違う、深い時間になると思います。そしてそんなゆったりした時間こそ、コーヒーの本当の「まほう」なのかもしれません。この本は、そんな大切なことを、忙しすぎる私たちに教えてくれるように思います。

(NIジャパン ボランティア 榎本玲子)

おしゃれなアフリカシリーズ



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関連ウェブ
フェアトレードラベルジャパン
コーヒーの歴史(全日本コーヒー協会)



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