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「みんなの学校」教師ダイアリー・バックナンバー

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No. 1 2008/11/1「メタハラは熱い」
No. 2 2008/12/27「熱心な生徒たちと学習環境」

No. 3 2008/3/1 教師の一日
No. 4 2009/8/14 一年を振り返って(前編
No. 4 2009/8/14 一年を振り返って(後編)

No. 5 ゴミのポイ捨て問題
No. 6 一学期が終わって
N0. 7 最終回「人と人のぬくもり」

 No. 2 2008/12/27  熱心な生徒たちと学習環境


「みんなの学校」プロジェクト
(08年リーフレット)

アフリカ・エチオピアの現状
たくさんの女の子に教育を。
なぜ、教育支援が重要か

牧畜民を取巻く環境と教育
気候変動と牧畜民の暮らし
2008年の干ばつ報告

女子学生への支援

これまでの支援実績


エッセイコンテスト
エッセイコンテスト
第2回詩とエッセイコンテスト

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エチオピア・日本ダンス交流


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皆さん、こんにちは。エチオピアはメタハラからお届けする教師ダイアリー第二回。前回はメタハラという街について書いたので、今回は我らが「みんなの学校」について書いてみたいと思います。

「みんなの学校」は二学年、合計520人のエチオピアでは比較的小さめの学校。でも、教室数が不足しているため、一教室には60人以上の生徒が詰め込まれています。教室では長いすに肩を触れ合わせて座る生徒たち・・・暑苦しい・・。そんな教室で日々勉強を続ける生徒たち、彼らの一日を簡単に見ていきましょう。

午前7時50分、遅刻した生徒が駆け込む中、全校生徒が集まって朝礼が始まります。青空の下、州歌を歌いながら国旗と州旗を掲揚する・・・のですが、生徒の歌声は小さい小さい、朝っぱらからど〜んよりとまるでレクイエム。歌うからにはもう少し元気だそうよ・・・。ちなみにこの学校では男子生徒は丸刈りが校則。おかげでアフロが伝統のカラユの生徒たちもみんな丸刈りです。伝統も校則には勝てない・・・。



朝礼の後は気分を入れ替えて元気に授業開始。授業は全て英語で一限は40分、休憩は三時間目の後に15分だけ!初めは元気な生徒たちも徐々にぐったりしていって、最後は集中力が完全に切れちゃってます。集中力って90分くらいしか持続しないですもんね・・・詰め込みすぎです、授業時間。

お待ちかねの15分休憩がやってくると、生徒はアイスを買ってぺろぺろ舐めながら雑談を始めます。お喋り好きの生徒たちは一旦話し始めたら最後、止まりません (笑) おかげで四時間目の開始の合図は「クラスに入れ!」という教師の叫び声。最後に再び休憩なしで六時間目までを乗り切れば午後12時15分で学校終了です。酷暑季を配慮して学校は午前中だけなんですね(※1)。ただ、実は午後も補講があるので、一部の生徒は夕方まで学校で勉強していますが・・。ここでは熱心な生徒は本当に熱心です。

そんな「みんなの学校」、でも、授業時間が多い割に、生徒の理解度はかなり低いです。というのは教科書が「あれもこれも」の欲張りすぎだから。数学の教科書に物理の話、英語の教科書に大学レベルのITの話・・・エチオピアの教科書にはその科目に関係のない知識までびっしり書かれています。そのため、学ぶべきポイントが絞れず「広く浅く覚える」だけになってしまうのです。ここでは万事が「欲張りすぎ」、生徒数も授業数も授業内容も、全て詰め込みすぎだと感じます(※2)。教育は量だけではなく質も重要だと思うんですが・・。「みんなの学校」は他に比べると教育の質が高い方なのですが、それでもやっぱり生徒は「多芸は無芸」状態。生徒たちは必死で勉強しているのに残念です。



ただ、そんな教育環境にも関わらず熱心に勉強を続ける一部の生徒たちには、本当に感心させられます。教室不足、教科書の不親切さなど、ここには勉強意欲を妨げる要素が山ほどあります。それにも関わらず「勉強するんだ」という強い意志を持ち続ける生徒たち。そういう生徒たちがもっと恵まれた環境で教育を受けられればいいのにって思いますが、今の私に出来ることといえば補講をしてあげることだけ。時に無力感を感じますが、一歩一歩やれることをやっていくしかありません。生徒が学ぶ意志を持ち続ける以上、私も全力でそれに応えていこうと思います。

さて、そんな「みんなの学校」、次回は私の一日と同僚教師たちの生活を見ていきましょう。エチオピアの教師ってどんな生活をしているんでしょうね?それではみなさま、次回をお楽しみに。


※1.生徒が多い学校では「午前Grade9、午後Grade10」などと分けています。もちろん休憩時間はほぼありません。また、もっと暑い地域では「涼しい季節は土日なし」で授業を行って酷暑季はずっと休みだそうです。休日なしでは効率が上がらない気がするのですが・・。
※2.エチオピアでは日本の中学三年間と高校一年の一部の内容をGrade9/10の二年間で教える印象です。しかも、小学校で「基本的な考え方に慣れ親しむ」教育を行っていないようなので、本当に基礎の基礎から始めないといけません。詳しくは次回、じっくりと書こうと思います。




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