アフリカ理解プロジェクト 総合学習・国際理解・国際協力・開発教育 | ||
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No. 3 2009/3/1 教師の一日 | |||||||||||||||
さて、今回は慌しく、でも楽しく過ぎてゆく私の一日を追ってみましょう。私の一日は午前6時、日が昇り始めたころに始まります。眠い目をこすりながらその日のノートに目を通して朝食をとり、午前7時20分、愛車ならぬ愛自転車で学校に出勤。道すがらすれ違う生徒たちの「Teacher!!」「ヨシ!!」という声で一気に目が覚め、今日も一日頑張ろう、という気力が湧いてきます。生徒あっての教師だなぁ、と感じる瞬間です。 学校は午前7時50分の朝礼で幕を開きます(※1)。遅刻した生徒が駆け込む中・・・でも、実は教師はまだ半分くらいしか揃っていません。ここでは「自分が教える時間だけ学校にいればよい」という風潮があるようです。さすがに校長や一時間目の教師は来ていますが、教師がこんなことでは生徒に「遅刻するな」なんて言えない気が・・・。文化として受け容れるべきなのか・・・変えたいけれど変えられない現状です。一時間目が始まっても教師はすぐには教室へ移動しません。これは時間を守らないという理由だけじゃなく、授業開始のベルがなく各自、自分の腕時計に従って行動している、という理由もあります。時間を気にしない教師たちは、腕時計の時刻もてんでばらばら。ですので、必然的に授業開始時間もばらばらになってしまうのです。やっぱりエチオピアは時間に無頓着な文化なんですね。 そんな教師たちですが、ひとたび授業を始めれば教え方は想像以上にうまく、年配の教師は日本のベテラン教師のような素晴らしい授業をしています。「アフリカ」と聞くと「遅れている」というイメージが強いかもしれませんが、全くそんなことはありません。もちろん「実験をしない」や「暗記重視の授業」などの問題はありますが、それらはむしろ教育システムの欠点であって、教師たちは精一杯うまくやっていると感じます。 午後12時15分、授業が終わると教師たちは昼食をとるために家へ戻ったりレストランへ繰り出したりします。私は仲のいい同僚と一緒にレストラン組。昼からは仕事がある数人の教師だけ学校に戻り、他の教師は家でだらだらしたり副業の家庭教師をしたりしているようです(※1)。私はといえば、午後も補講で生徒と格闘し、家に帰るのは午後五時過ぎです。そこからシャワーを浴びて晩飯を作り、明日の授業の準備をしているとすぐに午後十時、明日も早いので就寝です。エチオピアに来る前はもう少しゆとりのある生活を想像していたのですが、どこでもやるべきことはいっぱいありますね。 そんな学校漬けの一日ですが、週に数日は晩飯の後に同僚が尋ねてきて雑談したり、大家に呼び出されて一緒にお酒を飲んだりと、適度にリラックスしながら楽しく暮らしています。「お前はとてもいい教師だ。ここに来てくれてよかった」と、町の人から褒め言葉を貰うこともあるのですが、こちらこそ、この町、人、同僚、そして生徒たちには日々、支えられています。支え支えられの二人三脚、これこそ相互協力ってやつでしょうか?メタハラ、人も町も、いいところです。と、うまくまとまったところで、今回はおしまい。次回はそんな私が愛する生徒たちを紹介したいと思います。それでは! ※1.この原稿を書き始めた頃に新学期が始まったのですが、突然、午前と午後の二部制になり、今週午前を教えれば来週は午後を教える、という制度になりました。ですので、ここに書いてあることは、午前中に教えるときの話になります。 ※2.エチオピアでは教師の給料は安く(月給1万5000円程度、ちなみに一食200円程度です)、一般的な仕事の給料の半分くらいですので副業をしたくなるのは仕方ありませんが、自分の生徒を家庭教師で教えるというのはフェアじゃない気も・・・。 S U P P O R T |